企画名

物理と生物をつなぐ
 

参加教員

教員名 所属 職名
佐々真一 物理学・宇宙物理学専攻 教授
御手洗菜美子 ニールスボーア研究所/サクラ学際融合部門 客員教授
寺川剛 生物学専攻 准教授
立川正志 横浜市立大学 准教授
 

企画の概要

 主に生物学に興味がある学生、主に物理学に興味がある学生、その境界に興味がある学生が、それぞれの嗜好をふまえつつ、生物現象と物理学や数学の言葉による記述の対応について、広く議論をしながら、物理と生物をつなぐ営みに挑戦する。9月末には、その分野への基礎事項を与える御手洗氏の特別講義があるが、その準備段階としての「動機編」、講義後に研究をも意識する「発展編」の3部構成となっている。

実施期間・頻度

6月―7月:動機編。ウオーミングアップ。(2週間に一度程度)
9月末 御手洗氏による特別講義(集中講義)
10月―1月:発展編。研究課題へ (2週間に一度程度)

説明会資料

4/19(金)のスタディグループ説明会資料はこちら

TA雇用の有無

有り

問い合わせ先

sasa*scphys.kyoto-u.ac.jp
(*を@に変えてください)
 

スタディグループへの登録は締め切りました。
関心のある方は macs *sci.kyoto-u.ac.jp(*を@に変えてください)までご連絡ください。

 


活動報告

活動目的・内容

主に生物学に興味がある学生、主に物理学に興味がある学生、その境界に興味がある学生が、それぞれの嗜好をふまえつつ、生物現象と物理学や数学の言葉による記述の対応について、広く議論をしながら、物理と生物をつなぐ営みに挑戦することを目的にする。9月末に行われた御手洗氏の特別講義によって、その事項を学びつつ、その準備段階としての「動機編」、講義後に研究をも意識する「発展編」の3部構成で行った。
動機編では、学部生の参加が多いこともあって、どういう課題があるのか、どういう勉強をすればよいのか、などについて話をした。色々な文献を知り、勉強する際の基礎的な考えを確認した。講義では、
1.遺伝子発現 ・確率過程として記述する
2.遺伝子発現制御機構 ・力学系として記述する
3.遺伝子突然変異 ・まれな現象と指数成長の数理
4.細胞内のフィードバック制御 ・散逸構造:多重安定性、振動、順応
について学んだ。受講生間の議論の時間を積極的に取り入れるなどして、知識を学ぶだけでなく、生物系の学生と物理系の学生がうまく交流できていたようだった。発展編では、講義の最後にでてきた「バクテリアの薬剤耐性獲得時間が薬剤の濃度勾配にどのように依存するか」について確率過程モデルを使って丁寧に調べた結果について議論した。また、寺川氏による特別セミナーも行った。

活動成果・自己評価

動機編は有意義だったし、講義編は大変充実していたが、代表教員の11月―1月のスケジュールが破綻していたため、発展編に対して十分な時間をとれなかったのが残念だった。それでも、数理モデルを使って、「薬剤の濃度勾配を下げると適応までにかかる時間が減少すること」が分かっただけでなく、あるパラメーターでは、適応までにかかる時間が最小となるような濃度勾配が有限に存在することを見出したのは学問的にも意味があるように思える。また、モデルのシミュレーションだけではなく、その振る舞いの数理的な解析も行った。この発見については、次年度以降につめていきたい。

SG2報告会資料ダウンロード

SG活動に関する写真・図

活動の様子を表している適切な写真がないので、数理モデルのシミュレーション結果と理論結果を示すグラフを提示しておく。

画像
sg2
 

 

参加メンバー

山敷大亮 物理学・宇宙物理学専攻 学部3回(B3)
鈴木隆人 物理学・宇宙物理学専攻 修士2回(M2)以上
松川健人 物理学・宇宙物理学専攻 学部4回(B4)以上
酒井 柾貴 理学部 学部1回(B1)
𠮷田 司輝 理学部 学部1回(B1)
林 大寿 化学専攻 博士3回(D3)以上
小田島 浩之 理学部 学部3回(B3)
栁澤優介 物理学・宇宙物理学専攻 博士2回(D2)
金井俊太朗 理学部 学部4回(B4)以上
松本 健心 物理学・宇宙物理学専攻 博士1回(D1)
西澤哲朗 生物科学専攻 博士1回(D1)
松井健安 物理学・宇宙物理学専攻 修士1回(M1)